看護師の16時間夜勤はどんな流れ?44歳新人が経験した一晩と夜勤明けの過ごし方
「16時間の夜勤って、ずっと動きっぱなし?」「休憩では眠れるのかな?」
看護学生のころ、夜勤は私にとって未知の世界でした。長い時間をどう過ごすのか、自分にもできるのか。勤務の様子を想像できず、不安に感じていたのを覚えています。
実際に経験すると、夕食のお手伝いから消灯後の準備、早朝の採血まで、一晩には一晩の流れがありました。日勤とは違う少人数での動き方や、休憩の使い方も見えてきました。
今回は、44歳で新人看護師になった私が、地方の総合病院で経験した夜勤を時間順に紹介します。
私は途中から夜勤を免除してもらったため、経験した回数は多くありません。一つの病棟で新人が経験した記録として、これから夜勤に入る方や、働き方を考えている方の参考になればうれしいです。
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まずは、一晩の流れを時間順に紹介します
勤務先は、地方の総合病院の内科病棟。いわゆる「16時間夜勤」で、勤務予定は16時半から翌朝9時まででした。時計の上では16時間半で、この中に休憩時間が含まれます。
ただし、私の場合は情報収集のために早く出勤し、勤務後に記録が残ることもありました。実際の流れは、次のようなものでした。
- 15時半ごろ:出勤して情報収集。当時はこの1時間を残業申請できていませんでした。
- 16時半:日勤からの申し送り。
- 17時半:夕食の配膳・食事介助。
- 18時ごろ:口腔ケア、おむつ交換、点滴などの処置。
- 21時前:消灯。
- 消灯後:翌日の採血準備、医療用麻薬の確認など。
- 24時から:交代で2時間の休憩。
- 3時半:おむつ交換。
- 4時半:バイタルチェック、採血。
- 7時:朝食の配膳、口腔ケア。
- 8時半:日勤への申し送り。
- 9時以降:残った記録などを終えて退勤。私の場合は1時間ほど残業することが多くありました。
予定だけを並べると、日勤より余裕がありそうに見えるかもしれません。ただ、夜は少人数で患者さんの様子に合わせて動くため、予定どおりに進むとは限りませんでした。
昼と夜を比べると、病棟の仕事がよりイメージしやすくなると思います。日勤の流れも、別の記事にまとめています。
夜勤で実感した、少人数で患者さんを支える大切さ
夜勤で印象に残ったのは、昼と夜で患者さんの様子が変わることでした。決まった仕事をこなすだけでなく、そのときに必要な対応を考える場面がありました。
昼間は落ち着いていた患者さんが、不安になることも
私の病棟では、夜間にせん妄のある患者さんへの対応がありました。大きな声を出したり、ベッドから出て歩こうとしたりする方もいて、安全を見守る必要がありました。
状態によっては、ナースステーションのすぐ横にある処置部屋へ、ベッドごと移動することもありました。看護師の目が届きやすい場所で過ごしてもらうためです。
鍵のかかる部屋ではありませんでしたが、閉じ込められたと受け止め、不安から警察へ電話した患者さんもいました。実際に警察官が来たこともあり、私には忘れられない出来事です。
こちらが安全のために行っていることでも、患者さんには違う意味に感じられる。その経験から、患者さんの不安にも目を向ける大切さを感じました。
一人を見守りながら、ほかの患者さんのことも考える
夜勤帯は、看護師3人で50〜60人ほどの患者さんを担当していました。私の受け持ちは約20人です。
一人の患者さんのそばを離れられないと、ほかの方への処置や記録が後ろにずれ込みます。ほかの看護師もそれぞれの対応があり、すぐに代わってもらえるとは限りません。
新人の私には、そのやりくりが難しいところでした。夜勤は、予定された仕事の数だけでなく、人数と対応の重なり方で忙しさが変わる。実際に働いてみてわかったことの一つです。
消灯後のおむつ交換は、日勤とは違う難しさ
消灯後は、少人数で病棟のおむつ交換に回ります。手元明かりを首から下げているだけで辺りは真っ暗です。手元も見えにくいため、慣れない私は緊張していました。
深夜帯ということもあり、患者さんが休んでいる中での作業ということもあり、なるべく明るさを抑え、音を立てないように、昼間とは違う緊張感が漂いました。
勤務時間の組み合わせについては、3交代制を経験した記事でも紹介しています。
忘れられないひとことから、職場の雰囲気も大切だと感じました
夜勤では、仕事の流れだけでなく、一緒に働く人との関わりも印象に残っています。
私の職場には、技術は確かでも、厳しい言葉を使うベテランの看護師がいました。その方と一緒の夜勤では、いつも以上に緊張していました。
ある夜、暗い中でのおむつ交換中に、私が手順を少し間違えたことがありました。そのとき、「しっかりやれよ。ばかじゃないの」と言われたのです。
自分の手順が悪かったとはいえ、そんな言い方をされると、やはり傷つきます。私にとっては、悔しさが残る経験でした。
2時間の休憩は、食事と仮眠の時間でした
私の病棟では、24時から交代で2時間の休憩を取っていました。夕食の時間が別に設けられていたわけではなく、この2時間で食事と仮眠の両方を済ませます。
まず、おにぎりなどを食べ、それから個室の仮眠室へ。横になれるのはありがたいのですが、食事や移動の時間を含めると、2時間まるごと眠れるわけではありませんでした。
ようやく眠れそうになったところで、目覚ましが鳴る。そんなこともありました。
これから夜勤のある職場を選ぶ方は、休憩時間の長さに加えて、食事のタイミングや仮眠できる場所も確認してみてください。夜勤中にどう休めるかがわかると、準備もしやすくなります。
朝の採血から申し送りへ。一晩の仕上げも大忙し
夜勤の後半で、私が特に緊張していたのは、4時半ごろから始まる採血でした。朝の検査へつなぐため、私の病棟では早朝に行っていました。
月曜の朝は、採血の予定がたくさん
週明けの月曜は、病棟のほぼ全員が採血の対象になることもありました。まだ手際よく進められない私にとっては、時間を意識しながら取り組む仕事でした。
その後には朝食の配膳やケア、日勤への申し送りも控えています。夜勤は夜だけで完結せず、翌日の診療やケアにつながっている。早朝の忙しさの中で、その役割を実感しました。
申し送りを終えると、ほっとひと息
8時半の申し送りまでは、朝の仕事を進めることに集中していました。申し送りが終わると、ようやく緊張がほどけ、一気に眠気がやってきます。
そこから残った記録などを片づけて退勤。私の場合は、予定の9時から1時間ほど残業することが多くありました。
勤務先を比べるときは、予定上の終了時刻だけでなく、実際には何時ごろ帰れることが多いのかも聞いておくと、帰宅後の予定を考えやすいと思います。
夜勤明けの日課は、コンビニでヘビーなお弁当購入
夜勤を終えた帰り道は、緊張がほどけると同時に、お腹もぺこぺこでした。
そこで買うのが、看護師になる前なら絶対に選ばなかった類のお弁当。焼肉カルビ丼のようなガツンと系です。
これが夜勤明けの日課になりました。「一晩終わった」とほっとしながら食べる、ちょっとした楽しみでした。
帰宅して食事とお風呂を済ませ、ベッドに入るのは11時すぎ。3〜4時間眠ると、もう子どもが帰ってくる時間です。十分に眠れないまま、家のことを始める日もありました。
私には、勤務中の流れだけでなく、帰宅後にどう休むかまで考える必要がありました。夜勤が生活に合うかを考えるなら、夜勤明けの過ごし方もセットで見ると、自分に必要な条件がわかりやすくなると思います。
夜勤を経験して初めて気づくことがあっても大丈夫です。今の生活と合わないと感じたら、勤務先に相談したり、別の勤務形態を調べたりすることも、働き方を考える一歩になります。
転職サービスを利用する場合も、「夜勤の回数」「実際の退勤時刻」「家庭と両立したい時間」を整理しておくと、希望を具体的に伝えやすくなります。
まとめ|夜勤の経験が、自分に合う働き方を知るきっかけに
私が経験した16時間夜勤を振り返ると、次の3つです。
- きついのは業務量ではなく、人の少なさと、いつ何が起きるかわからない緊張
- 2時間の休憩は、夕食と仮眠の兼用
- 明けの日は、休みではない。容赦なく母親業が待っている
私には夜勤と子育ての両立が難しく、途中から夜勤を免除してもらいました。それも、実際に働いたからこそわかったことです。
私は完全に夜勤に向いていなかったといえます。不規則な生活リズムは無理。
いくら給料が良くても、もう絶対に嫌。はっきりそう言えます。