看護師の転職先は病院だけじゃない。転職のときに実際に探した「病院以外の就職先」と看護師の仕事
病院で働いていると、看護師の職場は病院しかないような気がしてきます。私も1年目の途中まで、そう思っていました。でも辞めると決めて求人を見始めたら、夜勤のない看護師の仕事が、こんなにあるのかと驚きました。この記事では、私が実際に候補にした「病院以外」の職場と、辞めたあとに身近で見ている看護師の仕事、そして病院の外に出る前に知っておきたいことを書きます。
看護師の転職先は、病院だけではありません
先に結論です。夜勤がなく、決まった時間で働ける看護師の職場は、病院の外にたくさんあります。
私が病棟看護師を辞めようと決めて調べた転職先の候補は、企業看護師、健康診断や人間ドック専門の看護師、クリニック、保育園、障害者施設などです。
総合病院はもう嫌だったので、それ以外を片っ端から見ていました。
求人を見て思ったのは、選べば自分の希望どおりの働き方ができるということです。
私の希望は3つ。
- 夜勤なし
- 土日祝休み
- ほぼ残業なしで帰れること
この3つを満たす求人は、病院の外にはいくつもありました。
最終的に私は看護師ではなく事務職を選びました。でも最後まで、病院以外の看護師と事務職を半々で探していました。その話は記事の後半で書いています。
求人サイトで見つけた、病院以外の看護師の職場
求人サイトを検索してみると、看護師が活躍できる職場はさまざまな種類があることがわかりました。
- 企業看護師(会社の保健室のような場所)
- 健康診断・人間ドック専門の施設
- クリニック
- 保育園
- 障害者施設(デイサービス・宿泊サービス)
- 介護施設(入居系・デイサービス)
- 訪問看護
- 他にも探せば多数!
毎日ネットで、いくつもの求人サイトを代わる代わる眺めていました。
企業看護師は、圧倒的に求人が少ない
いちばん興味があったのは企業看護師でした。私は看護学校に入る前、大きな企業で働いていたので、大企業の保健室のような場所が容易に想像できたからです。
ただ、求人は圧倒的に少ない。ときどき出てくると、興味津々で眺めていました。
- 夜勤なし
- 土日祝休み
- ほぼ残業なしで帰れる
私の希望にぴったりでした。
クリニックは、土日祝休みがほとんどない
クリニックの求人は多いのですが、私の希望とはズレがありました。土日祝が休みのところは、ほとんどなかったのです。
とはいえ患者側として病院を探すと、そうですよね。クリニックは土曜日やっていたり、週の真ん中、水曜日や木曜日が休みだったりというのは珍しくないですね。
介護施設と訪問看護。一人で判断・対応することへの不安
訪問看護には、「一人で判断し、対応できる力が必要な仕事」というイメージがありました。
看護学校時代に訪問看護師に同行した実習でも、その責任の大きさを感じました。
例えば、点滴のルート確保がうまくいかないとき。病院なら、近くにいる先輩や同僚に交代をお願いできます。でも、訪問先では、すぐそばに代わってくれる看護師がいないのです。
看護師として働き始めてから、自分一人では難しい場面を経験するたびに、「今の自分が訪問先で同じ状況になったら、対応できるだろうか」と考えていました。スキルと自信がなくては務まらない仕事だと、看護師として働いてみて一層痛感しました。
介護施設についても、同じような不安がありました。介護職の方々が利用者の日々の生活を支える中で、看護師として頼られる立場になる。経験の浅い自分が入ったとして、必要なときに対応できなかったら、と不安がありました。
今振り返ると、私は「一人で何でもできなければいけない」と、少し身構えすぎていたのかもしれません。応募先の教育体制や、困ったときに相談できる相手がいるかまで、確かめてみてもよかったと思います。
経験が足りないという不安は、どの職場に移るとしてもあったはずです。それでも、「自信がついてから」と待っているだけでは、先に進めないこともあります。
未知の分野でも「ここで働いてみたい」という気持ちがあるなら、まず話を聞いてみる。自分の経験を正直に伝え、どんな支援を受けながら働けるのかを確認する。そんな一歩の踏み出し方もあったのだと、今は思っています。
地元に希望に合う看護師求人がなく、事務職へ
病院以外の看護師求人は、都心にはたくさんありました。
でも私が暮らしているのは地方の田舎です。
希望の3つを満たす求人は、この地域ではまったく見つかりませんでした。
もうひとつ、当時の私は看護師という世界そのものに希望を持てない時期でした。
だから看護師の求人と事務職の求人を、半々で見ていたのです。
結果として選んだのは、看護師になる前の経験を活かすことができる事務職。
そこで何が変わったかは、こちらに書いています。
👉 看護師から事務職へ転職して何が変わったか|手に入れた穏やかな日常と戦略的撤退のススメ
辞めると決めたときに考えたことは、こちらです。
👉 看護師を辞めたいけどどうしたらいいかわからない方へ。私が実際に考えた3つのこと
介護施設での看護師の仕事って具体的には?
今の職場では、介護施設で働く看護師の仕事を間近で見ることができます。私自身は看護師要員としては働いていません。ですが、デイサービスを手伝いにいくこともあるので、ここでは、私が今の勤務先で見ている看護師の仕事の一部を紹介します。
複数の施設をまわる看護師もいます
私が勤務先で実際に見ている看護師の仕事には、次のようなことがあります。
- バイタルサインの測定
- 服薬
- 具合が悪くなった利用者の対応
- 救急搬送のときに家族が付き添えなければ救急車に同乗して病院へ行く
私の勤務先では、看護師が1日のうちに複数の施設を移動して勤務することがあります。ひとつの施設で必要な時間だけ勤務したら、次の施設へ向かう、という働き方です。
私が普段見ている範囲では、病棟にいたころのように、次々と処置に追われる場面はほぼありません。
ただ、私はここでは看護師として勤務していないので、看護師本人が感じている難しさや責任の重さまでは分かりません。病棟とは仕事内容が違う、というのが、今の職場を見ている私の実感です。
障害者施設に行った同級生は、夜勤が2週間に1回
障害を持つ人のデイサービスと宿泊サービスを行っている施設に転職した同級生がいます。この子のことは、こちらの記事にも書きました。
👉 看護師1年目で辞めたいのは甘え?1年で辞めた私と、職場を変えた同級生たちのその後
勤務は基本8時から17時の日勤。利用者が宿泊を希望した決められた日だけ夜勤があります。利用者2人に対して看護師1人の割合。頻度は1ヶ月に1-2回ほど。希望がなければ夜勤はスキップになることもあるそうです。
仕事は、入浴介助、食事のときの経管栄養、食事介助、送迎の付き添い、など。給料は、夜勤のない病院看護師と同じくらいだと言っていました。
👉 看護師1年目の給料|44歳新人の初任給・夜勤手当・ボーナス
入居系の介護施設は、夜勤が続くことがある
入居系の介護施設に行った同級生もいます。入居系なので夜勤はあります。しかも人が足りないと、夜勤が続く。病院では夜勤明けの翌日はほぼ休みでしたが、その施設では明けで帰った次の日にまた夜勤入り、ということがあるそうです。
「介護施設=夜勤なし」ではありません。入居系かデイサービスかで、働き方はまったく違います。
病院の外に出る前に、知っておいてほしいこと
私が事務職に移って残念に感じているのは、看護師として処置や手技の経験を積む機会がなくなったことです。
病棟では、少しずつできることが増える喜びがありました。そこから離れた寂しさは、今もあります。
ただし、これは私が看護師から事務職へ移ったことによる変化です。病院以外で看護師として働く場合、すべてが同じとは言えません。
もうひとつ。私の勤務先では介護系の資格を持つ人が多く、看護師は人数が少ないです。看護師資格を持つ私としては、少しだけ肩身が狭いと感じることもあります。これも、今の職場での私個人の感覚です。
私自身は事務職になり、病棟で看護師として働いていたころの「自分の判断や処置が患者さんの命に関わる」という緊張から離れることができました。
私にとって、この変化はとても大きかったです。
私は事務職を選びました。看護師として処置や手技の経験を積む機会からは離れましたが、心の平穏を取り戻せて、満足しています。要は、自分が何を大切にしたいか。それだけです。
まとめ
要点は3つです。
- 夜勤なし・決まった時間で働ける看護師の職場は、病院の外にいくつもある。私も事務職と半々で探した
- 私の勤務先や同級生の職場でも、仕事内容や夜勤の頻度はそれぞれ違った。同じ「病院以外」でも中身は別物
- 私は事務職に移り、看護の手技を磨く機会からは離れた。その代わりに得た心の平穏を、今は大切にしている
病院で疲れているなら、まず求人を眺めてみてください。応募しなくていい。「看護師の職場はこんなにあるのか」と知るだけで、今の病院しかないという気持ちが少しほどけます。
新卒のときに「病院以外」を考えなかった話は、こちらです。
👉 看護学校を出たらどこで働く? 同級生60人の就職先は、ほぼ病院でした
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